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<<   作成日時 : 2008/03/01 23:37   >>

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先日立て続けにこんな出来事がありました。

朝仕事へ向かう駅までの道を、急ぎ足で歩いていました。
私の前にはピンと背筋が伸びて爽快に歩く60代くらいの女性の方がいました。
横断歩道で横に並び、信号が青に変わって歩き出した時、
ふとその方と目が合い、話かけられました。

「今日はいつもより暖かいですね〜」
とっさのふりに戸惑いつつ、普通に返答している自分がいました。
その後、駅までの数分を他愛もない話をして一緒に歩きました。

とても爽やかな方で、
名前も知らないけれど、
あの方が話しかけてくれたおかげで、
その朝は、いつもの晴れた空が格別に澄んで見えて、
冷たい空気がとても気持ちよく感じたのでした。

私もあんな風に歳を重ねたいなと素直に思いました。

画像


その翌日、
仕事帰りの電車の中でした。
満員電車でぎゅうぎゅう・・・
乗り換えの駅で降りようとしたのですが、扉が開いても全く進めません。
少し進んだところで怒鳴り声が聞こえました。

「おまえ何なんだよ!」
ビクッとして声の方を見ると、降りようとしていた男性Aが入り口付近にいた男性Bの胸ぐらをすごい勢いでつかんでいました。
お互いにかぁっとなった様子で、AさんがBさんを電車から引っ張り出し、Bさんはものすごく抵抗していました。
が、二人とも電車から降り、階段を降りようとするたくさんの人たちの中で、
取っ組み合いが始まってしまったのです。
私は人の波に流され、
その二人がものすごく気になりながらも階段を降りました。

怒鳴り合いの内容を恐々聞いていたのですが、
ものすごい人が電車から降りる中で、入り口付近のつり革につかまっていたBさんは全くそこから動こうとせず、後ろの人たちが詰まってしまったようでした。その中に私もいたのですね。
Aさんも降りたいのにBさんが動かないせいで降りられないこと、Aさんの無神経さにかぁっとなり、怒鳴ったということのようでした。

あの二人はあの後、どうなったのでしょうか。
何とも言えない気持ちになりました。

仕事帰りの疲れている中、イライラするのはわかります。
誰が見てもBさんの無神経さには良い気持ちを持たなかったと思います。
でも、「キレる」んじゃなく、注意することは出来なかったのかなと。
手を出さないで話し合う方法はなかったのかなと。

その後の何日間か、
電車の中で周りを見渡しぼーっと考えていました。

「自分」は「自分」
「他人」は「他人」

現代社会が忘れているもの。
失いかけているもの。
何とも言えない寂しさのようなものが心の中をグルグル。

そんな中、
深夜の音楽ラジオをたまたま聴いていたら、
こんな話が聞こえてきました。

「今の日本社会は他人との「距離間」がとれていないよね。感情的になったり、過干渉になったり・・・かと言えば、そっけなかったり、「知らない人」には無関心だったり・・・極端になってるよね」

海外に言っていたミュージシャンが、そこは他人が他人でない陽気な国だったという話から、上記のような話へと続きました。


今の社会が失いかけているもの。

一人の人間が見ている世界なんて、本当に小さなものなのに、
そこの中でさえも孤立して、「自分」と「他人」をはっきりと区別しているような。
閉鎖的で、とても寂しい社会。

私だって、その中の一人であるし、
色々と言えるような人間ではないけれど・・・

この世の中で、こんな風にこんなことを考えてる自分。
みんなは感じないのかなとか、あたしが多感すぎるのかなとか・・・

そんなことをモヤモヤと思っていた時、
映画を観にいったんです。これもたまたま、このタイミングで。

「影日向に咲く」

なんだかありえないくらい大泣きして、
観終わった後、心がすっと軽くなったのがわかりました。
今回の一連の出来事のことを、そこで感じた私の色んな感情を、
すべて消化してくれた気がしました。

全く知らない人でも、
「他人」と呼ばれる関係でも、
私たちはつながってる。

あんな映画のようにつながりがつながってというのは
マレなことかもしれないけれど、
それでも、「自分とは関係のない人」と思っても、
きっと間接が間接を呼んで、
どこかでつながっているんだって。

この世界の中で、
言葉を交わさなくても、
目を合わさなくても、
同じ空間にいるということが奇跡。

私たちは、この当たり前となってる日常で、
色んなことを忘れていく。失っていく。


何気ない毎日の中にある、
小さな小さな出来事ひとつひとつが、
このあたしに色んなことを気づかせようとする。

あの時話しかけてくれたおばちゃんのように、
私も人と人とがつながっていることを
自ら感じられる人になりたいなと
今はそう確かに思うのです。

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